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【映画】 バッシング ~ロッテルダム国際映画祭 1
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bashing.jpg

今日は長いですよ。
ここに書くことでもありませんが、カテゴリもちょっと悩みます。

さて。
ロッテルダム映画祭が始まりました。
私は観る映画は合計4本の予定ですが(全部邦画)、
好きな人は日に3本やら5本やらのペースで連日観るようです。
中には会社を休んでまで出かける人もいるらしい。
今日偶然映画館で会った知人は15本、
その連れの方は30本観ると話していました。
すごい。
私は映画は好きな方ですが、
まず知らない映画が多いので事前リサーチが大変なのと
(解説が英語という問題もある)、
経済的余裕がないため
邦画4本に絞りました。

記念すべき第一本目は小林政弘監督の『Bashing (バッシング)』です。
今回のロッテルダム国際映画祭
(IFFR - International Film Festival Rotterdam)では
この小林政弘監督がわりとフィーチャーされていて、
何本かが上映されます。
中でもこの『バッシング』は取り扱っているテーマが興味深く、、
私(と一緒に行った友人)の是非とも観たい一本でした。

数年前、
「自己責任」という言葉が流行る発端となった、
イラクでの日本人拉致事件、
そしてその後の被害者へのバッシング。
この映画は、
これらの出来事からインスパイアされ、
自分達と違うことをする人間への
日本人の(と言っても構わないと思いますが)排斥的傾向、
バッシングされた人間(本人及び家族)の葛藤や苦しみを描いたものです。

これはドキュメンタリーではなくあくまでフィクションなのですが、
今の日本では実際起こりかねないことだと思います。
最近の例では朝青龍への批判、
沢尻エリカへのバッシング、
ネット上ではあるいじめの加害者への実名入り告発など
自分が何の責任を負う必要もない無名の多数の一人であることを認識した上での
他人批判が頻発しています。
しかも皆自分は「正義」だと思って行動しているのです。

私は予期していなかったのですが、
今日は監督自身が来場していました。
小林監督作品は複数上映されるからでしょうか。
上映前には挨拶、
後には質疑応答を含めた映画の背景への解説などがありました。
(蛇足ですが、それらは英語で行われたので何とか理解できました。
監督は日本語だったし)。

でですね。
私と友人は質疑応答終了後、
監督と映画館のロビーで話をさせてもらったのですよ。
本当は質疑応答の時間に一つ質問をしようと思ったのですが、
時間切れになったので追いかけて質問したのです。
つまらない質問を、
と一蹴されるかとびくびくしていたのですが、
結構フランクにいろいろお話して下さいました。
恐らく監督は悪い人ではありません。

私の質問は、

1.この映画はフィクションだそうだが、
 実際の被害者や周囲の人にインタビューなどをしたのか?

だったのですが、
話をしているうち、
他のこともいろいろ聞くことができました。

2.前首相の時に表現への規制が強かったと話されていたが、
 実際にこの映画の製作にあたって何か圧力があったのか?

3.村上春樹の『沈黙』が同じような主題だと思うのだが、
 それとはポイントが異なるのか?

4.あのバッシングという現象に対して監督は否定的な考えなのか?

5.オランダで上映した観客の反応についてどう思うか?
 (例えば、
 日本人的感覚では笑うところではないところで笑い声が漏れたりしたことなど)

さて監督のお答え(言葉はそのままではありません)。

1.インタビューはしていない。
 自分はドキュメンタリーを作りたかったのではなく、
 あくまでもイラクで拉致された被害者へのバッシングは一つのメタファーである。

2.この映画を作るに当たって何人かから「止めておけ」と言われたり、
 上映を見合わせる事態になったりした、
 (日本は自由な国に見えますが、
 実はそうでもないのかも???)

3.同じだと思う。

4.否定的とかそういうのではない。
 ただ、日本はまだ個人主義が発達していないのだと思う。
 出る杭は打たれる傾向にある。
 最近は陰惨な事件が多く、
 何か考えなくてはならないと思う
 (うーん、この辺忘れた…。ちょっと違う気がする…。おこじょさんヘルプ)。

5.自分は作品を作るが、
 作ってしまったら作品は観る人次第である。
 どう受け止めるかは鑑賞する側次第でいいと思う。

まあその他合計10分くらい話しましたか。
何せレコーダーを持っていたわけでもないので
細かくは覚えていませんが(時間を割いてもらっときながら酷い話である)、
監督はその辺の一般の無名の人間である私達にも
きちんとお話して下さいました。
会場で話していた時より流暢でした。
監督はゆっくり考える方のようで、
会場では何度も言葉を切ってらしたので
(日本語ですらやや分かりづらかった答えを
きちんと訳していた通訳の人には感動しました)。

ミーハーですが監督と一緒に写真も撮りました。
写真ってどうかな、とも思ったのですが、
何せこれまでの人生で一番接近した“有名人”だったので、つい…。
撮影は一緒に行った友人のカメラで(例のごとく私はカメラを持っていなかった)。

kobayashi-kantoku.jpg

でも監督は日本語を話すオランダ人の女の子との写真は
“自分のカメラ”で撮り、
さらにメールで送るとその子に言っていた…。
監督…。

余談なのですが、
残念ながら上映のコンディションは良いとは言えず、
フィルムが切れスクリーンが暗くなったのが一度
(暗くなる前と復活後の間は1分弱くらい飛んだと思われる)、
音声が消えたのが三度(しかし英語の字幕があったので筋は追えた)
ありました。
それから、私の右隣のおばさん、笑いすぎ。
と言っても吹き出す程度ではありますが。
多分場内で一番笑っていました。
笑うシーンなんて一つもなかったと思うんですけども。

■ バッシング
http://www.bashing.jp/

■ INTERNATIONAL FILM FESTIVAL ROTTERDAM
http://www.filmfestivalrotterdam.com/
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コメント/comment

ああ、そうでしたか。
インタビュー記事を手に入れたけど、オランダ語だったので、
誰なんだろ、って思ってました。大々的に取り上げられてますよね。
日本映画もチェックしましたが、結局外国映画ばかり4枚買いました。

シリアとトルコとスゥエーデンとアメリカ。
見たこと無い国製の映画を選んでみました。
アメリカだけ例外で、デビット・リンチのドキュメント。

「めぐみ」は見ようか迷ってます。

お疲れさまです。いろいろ考えさせられる映画でしたね。

4.はですね…えーと、特に田舎はそういう傾向があるよね、という話(出る杭は打たれる、噂話がすごい)と、それから最近家族間の殺人事件が多いでしょう、という話があったと思います。ただ私はその、最近の家族間の殺人事件のいくつかがバッシング(あるいは田舎ゆえの閉鎖性とか?)に起因しているものなのか?そのへんの事情をよく知らなかったので突っ込んで聞く事が出来ませんでした。

…カメラで質疑応答録音しておけば良かったですね!予期していなかったことなのであせあせで、頭が回りませんでした。
でも直接話が聞けるなんて貴重な体験が出来て良かったですね。

karaten さま

リンチの実験映画! 心惹かれたので今調べてみたのですが、
全部日程的に無理でした。残念。

観たことのない国の映画、という選び方もアリかー。
私はついカケラでも知っている映画を選んでしまうのですが。
もし来年もオランダにいたら、
もうちょっと違う選び方をしてみようかな。
今年は残念ながらもう日程的に難しいので。

おこじょ さま

私も、最近の暴力事件とこの映画のテーマとの関連性が
いまひとつ分からなかったのですよ。
ちょっと回りがうるさかったので聞き取れなかったのかな…と。

そうかカメラで撮っておく、という手があったか。
私もそこまでは気がつかなかった。
って言うか、
まさかあんなに話ができるとは思ってなかったものね。
いや、本当に貴重な体験でした。

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